広告写真の撮り方 : 2012 : 8月

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ファッション撮影の光質について考える

投稿日:2012年8月31日

広告撮影ファッション撮影モデル撮影の現場では、いつものように、光が硬いとか柔らかいとか、フラットだとか、コントラストが強いだの、ベタ光だのと、光について話をすることが非常に多く、光の質・光の感じについて、こだわりを持って、自作でライティング機材を作るフォトグラファーもいるくらいです。微妙な光の質の差でもフォトグラファーにとっては、大きな差に感じることも少なからずです。

光が硬い= 影が強く出る光 集光した光 直線的な光

光が柔らかい=影があまり出ない光 拡散した光ぐらいな意識ですね。

拡散してるか、集光してるか、バシっとしたいのか、フワっとしたいのか、言葉での表現はいろいろと出てきます。

今回は、ソフトな感じにライティングする場合のセッティングについて考えます。

モデル撮影などで、一般的なライティングは、アンブレラ(傘)とトレーシングペーパー(トレペ)を使った、バウンズ(反射)とディフューズ(透過)を利用した、ソフトなライティングです。

スタジオ玄では、通称「傘トレ」と読んでいます。実際はトレペを使用すると資源も無駄と作る手間がかかるので、紗幕を使ったオールアンブレラ・ディヒューザー(コメット製ではこう呼んでます)などを使用する事が殆どです。

私の知っている限りでは、傘トレの種類は大きく分けて2種類あります。目玉ありと目玉無しです。目玉とは、ストロボの発光ヘッドの部分で、発光ヘッドまで覆い尽くすのが目玉無し、発光ヘッドをまで覆わずに周囲のみを覆うのを目玉有りと呼んでいます。(スタジオエビスでは、そう言ってました)

傘トレはキャッチライトに使われたりします。キャッチライトとは、人物撮影をする時に使う用語で、目の中・瞳の中に映り込む、黒目の輝きの部分で、人物撮影・モデル撮影では重要なラインティングの要素です。

目玉なしの傘トレでは、傘が白で全て覆われているので、瞳への映り込みも白い丸になります。目玉有りの場合は中心のヘッドの部分が包まれず出たままなので、瞳への映り込みは、ドーナッツ型になります。最近では、LEDやリングストロボなどを使用してキャッチライトをハートの形にしたり、星のカタチにしているのを、見る事も多くなりました。

キャッチライトの話はここまで、傘トレの効果についての説明です、

傘トレの光は傘に反射・バウンズしている光を更に、紗幕・トレペなどで透過・ディヒューズしているので、傘バウンズよりも柔らかいのは当然の事ながら、狭い・タイトな撮影場所で柔らかいライティングをしたい時に効果の高いライティングです。

傘バウンズの前にトレペ・紗幕などを垂らしたり、立てたりする方が、ソフトで柔らかい光を作ることはコントロールしやすいのですが、ライトの移動に柔軟さがなくなります。

傘トレの場合は発光ヘッドと傘とトレペ・紗幕が一体化しているので、移動を瞬時にできます。スピード感と自然な雰囲気を求める、ファッション撮影・モデル撮影などでは、重宝するライティングです。 顔に現れる影も自然で柔らかく、被写体のフロントからの一灯、一台でも雰囲気の良いライティングが出来るかと思います。

半逆光に手前から傘トレでのライティングでのアパレル・モデル撮影、自然に影を消しています。

 
撮影スタジオ玄

宝石・ジュエリー・アクセサリーを綺麗に見せる撮影方法

投稿日:2012年8月20日

宝石・ジュエリーやリング・アクセサリーは撮影場所も大きく取らず、安易に机の上などでも撮影出来るような印象があるかと思いますが、映り込みと反射角度を理解して撮影しないと行き当たりバッタリの厳しい撮影になるものです。

宝石・ジュエリーを綺麗に見せる撮影方法は、フォトグラファーによって撮影方法に違いがあり、多くのフォトグラファーは宝石やリングに周囲が映り込まないように、宝石の周囲をトレペやディフューザーで囲んでから照明・ストロボを打って、映り込みを綺麗に見せながらライティングをしてる場合は殆どのようです。

鏡面(鏡状)になっている宝石・ジェエリー・リング・アクセサリーは普通に何もせずに撮影するとシャッターを切っているフォトグラファーの姿・顔まで映り込む場合もあり、貴金属撮影の慣れてない方は苦労をしているはずです。

カメラ量販店やネットショップで販売している、撮影セットなどでも、それなりに映り込みをとりながら撮影は可能ですが、職業フオトグラファー・プロフォトグラファーは、販売しているような撮影セットを使用することは、まずありません。

各フォトグラファーなりに試行錯誤した宝石・アクセサリー用の撮影セットで撮影するのが普通で、そのセッティング・ライティングでフォトグラファーの経験値が垣間見る事ができます。

スタジオ玄での宝石・ジェエリー撮影はフィルム撮影をしていた頃からの方法とデジタル化してからの効率化した撮影方法があります。

フィルム撮影の頃は修正が至難の技だったため、宝石やリングの映り込みに合わせた角度や曲線で乳白のアクリル板を曲げたり、切ったりして撮影をしていました。

なぜアクリルを使っていたかと言うと、厚みの問題であり、光を透過する時に厚みがあった方が、光の映り込みが柔らかくなるためで、トレペが0.5mmの紙に比べて、5mm厚のアクリルは厚みの分だけソフトに透過され、自然なグラデーションがリングや宝石に映り込みます。

厚みの分だけ暗くなりますが、感度の心配や問題は今のデジタルカメラでは皆無に等しいものです。

フィルムカメラの時代よりもデジタルカメラの撮影の方が楽になったようですが、画像処理で多くの事が出来るようになったので、合成用にカット数が増えたり、撮影後のレタッチに時間がかかるようになり、撮影・レタッチ・画像処理の時間は増加傾向にあります。

スタジオでは、宝石・ジュエリー・アクセサリーの撮影をすぐに多種・多様に撮影するための素材として、布・石・ガラスなど、数百点の小道具を常備しています。素材も古くなるので、年に一度は流行に合わせて、入れ替えなどもしています。

撮影方法は常に進化・変化しますが、基本的な美的感覚・撮影方法は普遍的であるようです。 今回はここまで。

ダイヤの輝きを自然に美しく見せる事が重要で、合成は演出にすぎません。

撮影 スタジオ玄

照明・ライティング 反射角度って

投稿日:2012年8月8日

前に光の現象で「反射」「吸収」「透過」というお話をした続きです。

「反射」と反射角度

商品撮影・モデル撮影・フード撮影などすると、必ず気になる事、テカリや反射です。

光が物・被写体に当たると必ず跳ね返ります。今日はそれについて考えます。人物撮影でモデルに光を当てると明るい部分と暗い部分が現れますね。左から打てば、左側だけ明るくなって、右側は暗いなりますね。

光があれば影が出来るのは必然ですが、

ライトを当てる角度によって、影も移動します。それと同時に移動するものがあります。反射によるテカリだったり、肌の滑り感が変わり、質感に大きな影響をあたえます。

人の顔は丸かったり、四角かったり、出っ張っていたりと、いろいろな形のパーツが集合しているので、照明ライトの位置、光の入射角度によって、さまざまな表情を見せます。

子供の頃、懐中電灯を顔のしたから照らして幽霊の真似などしたことは誰もがあるかと思います。

自然にどう光を当てると、どう影が出来るかは、日常生活のなかで、自然に学んで違和感なく、身についているものです。

ただ質感を描写するためには、どう反射させるかを理解する必要があると思います。

反射角度・入射角度 いつもこれを意識して照明・ライティングをしていないと行き当たりパッタリの撮影になってしまうと思います。

被写体の表面が全て鏡になっていると想像してみてください。

鏡は平面なので、正面から見れば、自分が移っていますが、鏡の角度を自分からそらして、振ると、別の方向のものが見えてきます。正確に角度を測ってみれば、自分の正面から、45度鏡をふれば、その鏡の真横にあったものが、見えるはずです。

光の反射も同じで、正面から45度振った鏡に光をあてると、その鏡の真横に光が反射していきます。

自分からみて、ちょうど90度の角度で光が反射していく訳で、物理的に絶対的に決まっている。  自然・物理現象です。

簡単なことを難しく話しているような気もしますが・・・・・光は規則的に決まった動きしかしないと言うことでしょうか。

被写体のある部分を反射させてテカリをだしたり、ピカッとさせたい時などに、この角度を意識すれば、光と友達になれますよ。

人と人の関係もいろいろな角度のアプローチがありますが、出来れば全て真正面から当たりたいと思いながら、今日はここまでです。

光を反射と吸収する黒い革靴の撮影は表現の難しい商品撮影のひとつです。


撮影 スタジオ玄

アパレル撮影 モデル撮影

投稿日:2012年8月3日

アパレルファッションカタログ撮影のお話を少し、リアルクローズ(現実性のある服)の撮影は、モード系のファッション誌とは、また趣向の変わる撮影になります。

クライアントの多くは服のディティールや機能・形・色を見せたいと思っており、モデルは完全なマネキン状態になることも、しばしばですが、レベルの高いファッションモデルはどんな服も上手く着こなして見せる事が完璧に出来ます。モデルで写真の良し悪しが大きく左右されます。

フォトグラファーがする仕事はその撮影環境を、ライティングやセッティングで演出する事と、服の状態・モデルの表情・ポーズがベストの時にシャッターを切る事だと思います。

それとは別の流れで、一般的な普通の人をモデルにして、無造作(に演出してる)に自然に撮影するスタイルも増えてきて、それがスタンダードになっているファッションカタログもありますね。

現実的なイメージで親しみを感じるので、購買者に自然に馴染む感じがします。

リアルクローズもモードファッションも表現は人の数だけ多様にあるものだと思っていますが、表現においては無限の引き出しのあるフォトグラファーになりたいものです。

気持ち無造作
撮影 スタジオ玄

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