広告写真の撮り方 : 料理撮影

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料理撮影・フード撮影 プロとアマの差は?

投稿日:2016年5月17日

料理撮影・フード撮影と言えば、

パッケージ撮影、メニュー撮影や店舗紹介撮影、キャンペーンメニュー撮影などが、仕事として主なものです。

ネット上の口コミ情報サイトも多数増えてきて、料理・フード撮影の仕事は増加しています。

レストラン、居酒屋、カフェなどでスマホで料理を食べる前に撮影している人も増えたものです。

料理撮影は、ファッション・モデル撮影と通じるものがあると思っています。

人物も料理もある意味、シャッターを押せば、なんとなく撮影出来て、

それなりに「いい感じ」に撮影出来たりするもので、媒体・メディアによっては、アマチュアレベルで撮影した料理写真でも、

十分使えるレベルだったりします。

機材も安価になったので、ハイアマチュアレベルのカメラマンでもそれなりの写真を撮影する事が可能になってきました。

自然光でフォーカスのゆるい、ほんわかな写真を撮るならプロ以外でも可能かなと思う時もありますが、

アマチュアとプロの決定的な違いは、ライティング技術、照明技術と、

その他にも、撮影の段取り、セッティング、知識などの経験値、

撮影に対する姿勢(生活が懸かっている切実さなど・・・・)

撮影に関する事を常に追求していることかと思います。

プロである以上、撮影をすればギャランティーが発生する訳ですが、料理撮影の撮影ギャランティーは撮影が難易度や写真の出来と言う事よりも、写真が使われる媒体・メディア、扱われる大きさ、期間などにかなり左右されます。

撮影が始まる前に既に予算は決定されている事が殆どなので、「予算に応じて撮影してくれ」と言われる場合は、

単純に「時短」です。撮影時間の削減をして、一日に数件のクライアントの撮影をこなすための手段で、。飲食店の取材などは1店舗あたりの撮影を1時間以内にして、5店舗以上撮影をして、時短プラス機材の簡略化、軽量化で、三脚を使わず、手持ちのデジタル一眼とハンディストロボのみで撮影になり、自然光が採光されている店舗では、自然光のみでの撮影になります。雑誌のお店紹介記事などは、殆どがこのようなスタイルでの撮影です。

自然光やそのお店の環境光で撮影しているので、臨場感のあるリアルな、料理写真が撮れるので、雰囲気のみを求めるなら「有り」ですが、フード素材・食材・料理のディテールや精密さやクリア感、シズル感を求めるなら「無し」でしょう。

一言に料理撮影と言っても、調理して出てきた料理を、アングルを考えて撮影するだけの取材や、大量なカタログ撮影などの料理撮影と対極的に、

商品パッケージやキャンペーン広告など、クライアントの詳細な要望に応えるために、1カットの料理撮影に、数時間、時には1日を要する撮影もよくある事です。

求められる料理写真、料理撮影を、与えられた条件の中で最善の撮影方法、段取りで、撮影出来るのが、プロのフードフォトグラファーなのでしょう。

そして、どんなに撮影を重ねてもまだ先がある奥深さが料理撮影にはあるのです。

nori_pasuta_image_0004自然に撮影しても光に恵まれると美味しそうに撮影出来るものです。

料理撮影・食品撮影の必要スタッフ・撮影現場から

投稿日:2015年12月2日

撮影ジャンルの呼び方は様々で、フード・食品関係の撮影の中でも、

調理された料理を撮影する料理撮影・調理撮影

(飲食店での調理メニュー撮影も含みます。)

食品の素材を撮影する、食材撮影、食品撮影、素材撮影(肉、魚、野菜、果物)

焼き立て、揚げたて、煮立て、茹でたて、冷たさを表現する、シズル撮影・イメージ撮影。

アルコールや、飲料水、ジュースなどは、あまり呼びませんが、ドリンク撮影と呼んでます。

また食品によっては、梱包の袋や箱のパッケージ撮影もします。

食品カタログ一冊を撮影するような、料理撮影になると、パッケージ撮影用のセットと食材と料理撮影用のセットを2~3セットを作って、数日を要する、連日撮影となります。

食材・食品・パッケージを管理する商品管理スタッフも専門のスタッフを1名から2名用意しておかないと、商品が何が何だか分からない状態になるので、必要な人材です。

調理や盛り付けをする、フードコーディネーターは効率良く、料理・食品撮影を進行させるために必須なスタッフです。フードコーディネーターが上手いかどうかで、その撮影が成功するかの大きな要点となります。(フォトグラファーはフードコーディネーターとの、協力、話し合いが、常に必要です)

撮影内容次第では、フォトグラファーのみで撮影する事もあります。(料理ブロガーさんなどは、すべて1人でこなすのでしょう)

パッケージ撮影など、調理も単純でコーディネートも複雑では無い撮影物は、「まあ、1人でもなんとかなるか」と1人でも撮影します。ただ、大量なカットの撮影は出来ませんね。

精度・効率を上げるために専門職があると考えると、料理撮影の専門家であるフードコーディネーターは必要不可欠です。

フードさん(通常はこう呼びます)の仕事は料理を作るだけではなく、打ち合わせから始まり、商品・食材に合わせた料理・メニュー・レシピの考案、食材の集めから、食器・カテラリー・テーブルウェア・家具に至るまでの、撮影コーディネートも含まれます。(フォトグラアーがコーディネートをする時もあります)

最終的なレイアウト、レンズと光を計算した絵作りはフォトグラファーの専門なので、細かい位置はフォトグラファーが動かす事が多く、フードコーディネーターには、料理の見え方、盛り付け・配置に力を尽くしてもらいます。

常にカメラを通した同じ目線で作業をする事で、スタッフ間の意識が通じ合い、撮影現場に熱が入り、

フォトグラファーの選ぶ、目線(アングル)光(ライティング)機材・レンズ、そして意図で、料理写真は大きく、変化します。

クライアントの意図・要求に沿って、期待以上の料理写真が残せた時に、フードコーディネーターとフォトグラファーの仕事は報われて、次の仕事に向かうのです。

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パスタ 料理撮影A

 

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パスタ料理撮影B

同じパスタの料理撮影でも、コーディネート次第で、イメージが変わりますね。

 

 

 

 

 

 

 

フード・料理撮影・湯気、煙のシズル合成・調理撮影テクニックと画像処理

投稿日:2014年4月30日

料理撮影・フード撮影は、時間の経過と共に変化する食材・料理も多いので、撮影はスピードを必要とする場合が多く、

実際、調理、盛り付け、作りこみに30分以上かけても撮影は5分で終了と言うこともあります。

そのため撮影前の準備が重要で、いろいろな問題を想定して、撮影に臨みます。

料理撮影は素人っぽい写真でもプロフォトグラファー写真でも、料理写真に変わりはなく、最近の機材の発達と低価格化で、雰囲気のある料理・フード写真が、誰でも撮影出来るようになってきました。人物撮影にも言えることで、雰囲気が良ければ誰が撮っても問題はないと言える時代です。

ただ、それは、個人のブログだったり、雑誌・ムックなどで、自然な素人感のある雰囲気でOKと言う場合になるでしょう。

職業として撮影経験を重ねているフォトグラファーは、

自然な雰囲気を生かした撮影も計算の上で撮影して、

見せたい部分を強調したり、ライティングによって、食材、食品、料理を、見栄えよくして撮影をします。

今回は、料理撮影の中でも、特に重要な役割をしている、

湯気の煙などのシズル撮影について、お話します。

フィルム撮影の頃と、デジタル撮影では、フード撮影の基本は変わっていませんが、

部分的な色・明るさの調整、煙・湯気のみを撮影して、理想の形に合成したりする事が

可能になっています。

その実際は写真でお見せしたいと思います。

以下の写真は湯気があまり見えてないので、事前に撮影しておいた湯気の写真を合成します。

湯気の合成の基本は、完全な黒バックで撮影した湯気や煙のレイヤー種類をスクリーンにして

湯気を合成したい画像の上に重ねるだけです。

実際に元画像と湯気が合成されるまでを写真で説明します。

まずは元画像です。焼き鳥の調理シーン撮影(焼き場シーン撮影でしょうか)です。

この画像は備長炭を見せるために長時間露光とストロボを合わせて撮影しています。

本物の炭火は、すぐに焼けてしまうので、撮影は速やかに撮影します。この写真も何枚が撮ったなかで

一番綺麗な状態だったものです。

まずはもと画像の色と明るさの調整です。肉が赤すぎる感じなので、

炭火に焼かれている部分は白く調整して、周囲も綺麗にします。

この焼き鳥(実は豚ホホ肉ですが)のフード撮影画像に下の湯気を合成します。

この湯気は煙としても使えるので、今回はこの湯気撮影画像を使用します

黒バックで事前に撮影しておいた煙でも湯気でも使用可能な湯気のシズル撮影画像です。

これをフォトショップ(CS6使用)でレイヤーをスクリーンにして合成します。

湯気を合成した画像です。ちょっと煙が多すぎなのと、煙の色が白すぎるので、調整します。

煙の画像はマスク処理で部分的に消して調整していきます。

調整後の焼き鳥の料理撮影の画像がこれになります。

手前の串にかかっていた煙を調整して薄くして、煙の色、明るさを調整して、とりあえず完成です。

熱感と言うか、熱さのシズルが5割増し位にはなったと思います。

好みもありますが、ある程度、手前の肉は見せたいと思ってこのように調整しました。

クライアント様の注文次第で調整は変更されますが、フード・料理撮影では、素材が美味しく見える事が最優先です。

炭火にしても、本物を使わずにダミーを透過光で発光させて、見せる方法もあります。(ダミーなので火を使わず、熱くもならずに安全です)それは、次回以降、説明したいと思います。

フード撮影、料理撮影など、食べ物の撮影は未だ研究事項が多い撮影ジャンルですね。

 

フード撮影、食品撮影、料理の湯気・シズル感

投稿日:2012年9月6日

フード撮影・料理撮影の現場で「シズル感」と言う言葉を良く聞きます。

なにげなく「シズル感を出してください。」とクライアントが言ったり、リアルな感じを表現する事に使われる言葉ですが、元々は英語のsizzel(シズル)から成り立ってきた言葉で、意味合いは熱く煮えている感じ、シューシュー・ジュージュー・グラグラ感を表現する言葉です。

フード撮影では、このシズル感は熱いだけではなく、冷たいアイス、水々しい果物・野菜などにも使われており、オレンジから滴る果汁を撮影しながら、「いいシズル感だ」と言ったりして、

アツアツ感とかジューシー感とかヒンヤリ感などと言う事をまとめて言える便利な業界用語になっています。

今回はそのシズル感を表現するのに、重要な要素、湯気、蒸気についてです。

鍋物の撮影から、おでん、パスタ、ラーメン、丼物、炒め物、スープなど湯気が出てないと美味しそうに見えない料理、食べ物、食材は沢山あります。

ラーメンや肉まんの撮影で冷凍スタジオなる、大型の冷凍室をスタジオにしてある設備で撮影した事がありますが、効果は絶大で、かなりの熱々感を出してくれます。

ですが、いつも冷凍室が使えると言う訳ではありません、それに撮影する方も寒い訳です。

デジタル撮影になってから、湯気を強調したり、合成する事も当たり前のようになりました。

湯気を見せるための撮影方法はフィルムの頃から、あまり変化ありません。

ライティングは湯気に対して前から光を打っても湯気は見えないので。基本は後方ナナメから湯気に反射させるように、ライティングします。その時に料理に光を当てるか、湯気のみに光を当てるかは、料理の種類、見せ方で変わってきます。

また背景のテーブルやクロスが明るい色だと湯気が背景と同化してしまい、見え辛くなるので、濃い木目や、色の濃いクロス・テーブルを使用した方が良い感じになります。い

鍋物の撮影などは、火を止めた瞬間が一番湯気が発生するので、煮込んでから、火を止めた後の一瞬を狙って撮影します。鍋物で春菊などの葉物はすぐに熱気で萎んでしんなりしてしまうので、ギリギリまで入れないで最後に盛り付けます。

肉なども煮込み過ぎると色が茶色になってしまい、見た目が汚くなるので、肉も後から盛り付けて足していくと綺麗に煮込み中の絵が出来ます。

鍋の底に上げ底として大根の輪切りをいれたり、金網をいれると食材を大量に入れずに撮影が可能となります。

最後に撮影直前に霧吹きで濡らしたり、オイルを塗ったりして本番撮影です。

まだ暑い日が続きますが、鍋物が美味しい季節はもうすぐです。

今回はここまで。

名古屋コーチンの鳥鍋、湯気は自然に合成、鍋物はフード撮影の中で難易度の高い撮影ですね。

撮影 スタジオ玄

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