広告写真の撮り方
Eコマース・ECサイト・カタログ・チラシの大量な商品撮影をするには
スタジオ玄では、都内では最大級のスタジオとスタッフ数でカタログ撮影などの大量撮影に対応した撮影サービスを提供しています。
今回は、カタログ撮影、ECサイト撮影、ギフトカタログ撮影での大量撮影 について、お話しします。
店頭で商品を見ずに買い物がするのが、普通になり、EコマースとECと呼ばれる、ネット販売・WEBカタログ・印刷のカタログ・カタログショッピング・商品パンフレットなど、メディアが溢れており、世の中に売る商品があるだけ、商品写真が必要になります。
また、SNSでのインフルエンサーによる効果も大きな宣伝要素・セールスプロモーション効果が期待されています。
カタログをめくって商品を選ぶ、WEBやスマートフォンで商品を検索して探したり、実際にショップで実物を手に取って購入したり、商品の購入過程はさまざまになります。
特にカタログショッピング、ギフトカタログやEC・WEBショッピングでは、写真や動画だけで商品を判断して、実際の商品に触れずに購入する事もあるので、特徴をとらえて、商品を綺麗に価格以上の価値観を見いだせるように撮影する事は重要課題ですが、
膨大なギフトカタログや通販カタログの撮影点数になると、商品アイテムも1000点を超える場合もあり、撮影が雑になるのではないかと心配もしたりします。
大量に撮影があっても、雑にならず、一点ずつ丁寧に撮影するためには、段取り、計画が必要ですね。「千里の道も一歩から」と言いますが、1000カットの撮影も1カット目を撮影する前の段取りが、撮影のクオリティーとスピード、そしてコストダウンにつながります。
カタログ通販などの撮影が始まるまでには、商品の特長を説明するオリエンテーリングをして、その情報を元にデザイナー・コピーライターがデザイン案・ラフを制作します。ラフデザインにメーカーの保持している、メーカーポジ・メーカー画像を入れ込んで、足りない写真と、撮り直した方が良い写真を決めて、撮影会議、打ち合わせをして、撮影日を迎える事になるのが、簡単な流れです。
撮影点数、商品アイテムが100以上位になると、商品管理者が必要になる事もあります。商管と呼んでいる職業ですが、商品管理と撮影進行だけで、業務を成り立たせている会社が何社もあるほどで、大量な撮影点数の現場では、重要な役割を果たす仕事です。
香盤表と言う撮影スケジュールを制作する事にも、商品管理は必要になります。
商品点数が多いとスケジュール通りに商品が届かない場合もあり、その分撮影に負担がかかる場合もあります。
大量に撮影をするには、全ての商品を理解した上で、撮影の方法が同じ物、同じようなセッティングで撮影出来る商品をまとめて撮影する事が必要です。
撮影1点毎にライティング・セッティンング・場所が変わっていたら、いたずらに時間を浪費する事になります。
同じシーンで撮れる商品・同じセットで撮影出来るキリヌキカットの商品・同じ角版で撮影出来る商品・大きい商品・俯瞰撮影の商品
時計などのアクセサリーの商品・食品関係の調理が必要な商品など、まとめて、香盤を制作して、撮影の段取りをします。
撮影するフォトグラファーとスタイリスト、必要に応じてアシスタントを撮影の1チームとして、
1チームが撮影可能なカット数を過不足なく計算して、撮影日数と撮影チームの数を調整します。
通常、撮影日数は決まっているので、日数に合わせてチーム数を計算します。
可能なカット数は過去の撮影実績と経験で計算するのですが、アクセサリーのイメージなら、1日30カット位が目安だったり、モデルでのロケ撮影なら、通常20~30カット位、スタジオでのアパレル商品の置き撮り、吊るし、貼りつけの撮影なら、60カット位と、商品によって難易度が変わるので、色々な撮影を経験したフォトグラファーが商品を見て判断すると無駄がありません。
チーム数が多くなると、撮影した画像のクオリティーチェックや統一感、ページ配置での写真の見え方などを管理するディレクターも必要となります。アートディレクターとも呼びますが、デザイナーがやったり、フォトグラファーがやったりと、ビジュアルの決定に責任を取れる人材がアートディレクター(AD)を担当します。写真の場合はフォトディレクターと言う呼び方もありますね。ディレクター不在で、ディレクションが決まらずに撮影をすると、撮影しながらの試行錯誤や撮り直しなど多く、無駄な進行になりがちです。
人材が確保出来たら、撮影と商品管理をする場所を決めます。
十分な広さを社内で用意出来れば問題ないのですが、出来ない場合は、大型倉庫を借りて、撮影と商品管理を同じフラットな場所で進めるのも効率的です。費用はかかりますが、人の動きが、横だけの動きになったりと利点は大きいものです。
倉庫を利用した撮影スタジオが多いのも、うなづけます。
撮影環境は非常に重要な事で、見積もり料金が安いからと、小さなスタジオで撮影を進めたりすると、撮影が徹夜続きでも終わらず、商品管理もスペース不足でミスが多く、当然のごとく撮影クオリティーも落ちてゆく、苦行のような撮影現場もあるようです。
スペースの確保ができたら、
いよいよ撮影になります。
撮影が始まったら、香盤通りに進めるだけですが、予定通り商品が届かなかったり、ギリギリで掲載商品が変更になったり、売りたい商品の色が変わったりと、撮影中でも修正する事はたくさんあります。
短い期間で3日間、長い期間で1か月を撮影した事がありますが、撮影点数が多いと撮影後の変更や商品の見せ方の変更での撮り直し、レタッチ修正など、また数日間の予備日を要します。
色校など数回の手直しをして、デザイン校正・印刷が終わり、印刷物、データが納品されて、しばらくして、売上に効果が出た時に初めて、長期間のカタログ通販、WEB通販、ギフトカタログ撮影等の撮影業務が終了します。
仕上がりの評価・売上が良ければ、次のシーズン・次号の撮影が受注できる可能性は高くなり、結果を出し続ければ、毎号・レギュラーの撮影となります。
Eコマース・ECサイト・大規模なカタログ撮影の依頼でも、通年で契約する事は殆どないので、毎回の撮影に改善点を探して、ブラッシュアップしていく必要があり、気を抜く事は出来ません。
カタログ撮影やWEB販売撮影・通販撮影を続ける行く事は、細かな注意と商品を綺麗に分かり易く撮る気持ちを、連続して持ちつづける事が大切だと思っています。
そして、雰囲気良く、楽しく撮り続けたいものです。
今回はここまで。 撮影のご質問、ご相談、お見積もりはこちらまでお願いいたします。
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