広告写真の撮り方
フォトグラファーの広告動画撮影と広告スチール撮影
撮影機材の進化と軽量化・小型化は2015年になっても、止まる事はないようで、新製品が出るたびに、その商品の機能・利便性・高画質化に購買欲が働くのですが、もう1年後には、もっと良いカメラが出るだろうと予想して、現在あるカメラを使い切ろうと思う気持ちで、購買欲を抑えます。マイクロフォーサーズマウントの登場でムービー・動画とスチールを撮影出来るカメラは1回り小さく軽くなり、4Kも可能なカメラも出ており、ムービー・動画撮影には、軽くて画像の綺麗な、便利なカメラとして注目を浴びています。
実際、35mmのフルサイズより、CCDは小さいので、背景のボケ感などは、フルサイズのDSLRには、敵わないと思っていましたが、もともとフルサイズのDSLRはボケすぎていた事もあり、マイクロフォーサーズ規格位のボケ方の方が自然で良いとも言えます。
動画ではフォーカスを合わす事が、スチールと違い、撮影中に常に合致している必要があるので、カメラが動いたり、被写体が動いている場合は、連続して合わせ続ける事が出来るオートフォーカスが必要です、ビデオカメラのCCDはスチールのCCDより小さいので、被写界深度が深く、フォーカスは合わせ易いのですが、ボケ味は出ないもので、ボケ味のあるDSLRのカメラはフォーカスが合わせ辛いのが難点です。
マイクロフォーサーズ規格は、今までの一眼ムービー(DSLR)その中間に位置しているような印象で、オートフォーカス機能も、ビデオカメラまでは及びませんが、フルサイズCCDのDSLRと比べて、格段に性能は上がっており、動画撮影には特化しており、現在はパナソニックのDMC-GH4 GH2が業務用に使われているようです。(最近では、EOS8000Dも従来の10倍の速さのオートフォーカスが可能になっています。)
カメラが小型軽量になると、それに付随して三脚やレール、クレーンなども軽量化したものを使用出来るので、カメラマン1名でも、持ち運べる位のコンパクトな機材にする事も可能です。
すでに、業務用としてマイクロフォーサーズ規格のDMC-GH4・2は活躍しており、また他のカメラメーカーも新機種を出してくるので、オートフォーカスの進化次第で、将来的にメインカメラとなる可能性も見えています。
スチールとムービー・動画の境界が希薄になって、フォトグラファーと言う名称も、変わるのでしょうか。
ムービーカメラマンの事をキャメラマンと呼ぶのですが、これは昔からの伝統で、そう呼ぶらしいのですが、海外では、シネマトグラファー・カメラクルー・カメラオペレーターとも呼ぶそうです。
どんな世界でも数年単位で新たな呼び方の肩書きが増えていくようですが、フォトグラファーからフォト・ディレクター、フォト・アートディレクターになる場合も最近では良くある例です。
アニメーションの世界では、最近、ビジュアルディレクター(VD)と存在が誕生しています、設定や説明的な事を無視して、こうしたら面白く、迫力が出る、印象が良くなる、などと感覚的にディレクション・演出をする仕事のようです。
ムービーとスチールの差は動いているか、動いていないかですが、実際撮影する側の意見ですが、スチール撮影よりもムービー・動画撮影の方が、難易度は高いと思います(個人的な意見でもあります・・)
ムービー撮影をスチール撮影の延長のように考える方もいますが、実際は別物で、トリミングが16:9と横長な事で制約や条件が変わってきます。普段使っている、2.7M幅のセットペーパーで、人物全身を撮ろうとしても、はみ出してしまうので、修整が必要になるのですが、出来れば修整はしたくないので、更に広いセットペーパーや白ホリゾントを使用する事になります。
機材も三脚の種類が豊富あり、クレーンやスライダー、ステディーカムナド、カメラが動いて、動感を演出するための機材が発明され続けています。最近では、ラジコンヘリコプターやアクションカムが登場して、新しい映像を見せてくれています。10年以上前のドラマを見ると、2015年現在のドラマを比べて、明らかにカメラに動きが無く、三脚に固定された静的な画像ばかりで、現在のドラマを見慣れていると、少し違和感を感じたりします。
そして音の録音をする事も、突き詰めると、専門職がいる位の職業なので、音声に関する機材の知識・技術も必要になります。マイクの種類だけでも、ガンマイク・ピンマイク・バウンダリーマイク・インタビューマイク・ステレオマイクなど多彩にあり、集音の方法も、無指向、単指向、超単指向、と様々な機材が存在して、音を録音するためのミキサー・レコーダーも操作する必要があります。
そして編集に入ると、完全にスチールとは別世界で、編集は上手い・下手がはっきりと分かるので、1年2年でプロになれる程甘い世界ではありません。
そのため弊社では、編集ディレクターが3名おり、常に最善の演出・編集方法を追求しています。
広告写真撮影から広告動画撮影まで、ステップアップするように、感性と技術を磨いていく事がフォトグラファー・クリエーターには必用ですね。
日々の積み重ねが大切なのは、どんな職業でも同じで、
毎日1パーセントでも良いので、この世界で成長を続けたいものです。
今回はここまで。
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