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広告写真の撮り方

料理撮影・フード撮影は、時間の経過と共に変化する食材・料理も多いので、撮影はスピードを必要とする場合が多く、

実際、調理、盛り付け、作りこみに30分以上かけても撮影は5分で終了と言うこともあります。

そのため撮影前の準備が重要で、いろいろな問題を想定して、撮影に臨みます。

料理撮影は素人っぽい写真でもプロフォトグラファー写真でも、料理写真に変わりはなく、最近の機材の発達と低価格化で、雰囲気のある料理・フード写真が、誰でも撮影出来るようになってきました。人物撮影にも言えることで、雰囲気が良ければ誰が撮っても問題はないと言える時代です。

ただ、それは、個人のブログだったり、雑誌・ムックなどで、自然な素人感のある雰囲気でOKと言う場合になるでしょう。

職業として撮影経験を重ねているフォトグラファーは、

自然な雰囲気を生かした撮影も計算の上で撮影して、

見せたい部分を強調したり、ライティングによって、食材、食品、料理を、見栄えよくして撮影をします。

今回は、料理撮影の中でも、特に重要な役割をしている、

湯気の煙などのシズル撮影について、お話します。

フィルム撮影の頃と、デジタル撮影では、フード撮影の基本は変わっていませんが、

部分的な色・明るさの調整、煙・湯気のみを撮影して、理想の形に合成したりする事が
可能になっています。

その実際は写真でお見せしたいと思います。

以下の写真は湯気があまり見えてないので、事前に撮影しておいた湯気の写真を合成します。

湯気の合成の基本は、完全な黒バックで撮影した湯気や煙のレイヤー種類をスクリーンにして

湯気を合成したい画像の上に重ねるだけです。

実際に元画像と湯気が合成されるまでを写真で説明します。

まずは元画像です。焼き鳥の調理シーン撮影(焼き場シーン撮影でしょうか)です。

この画像は備長炭を見せるために長時間露光とストロボを合わせて撮影しています。

本物の炭火は、すぐに焼けてしまうので、撮影は速やかに撮影します。この写真も何枚が撮ったなかで

一番綺麗な状態だったものです。

まずはもと画像の色と明るさの調整です。肉が赤すぎる感じなので、

炭火に焼かれている部分は白く調整して、周囲も綺麗にします。

この焼き鳥(実は豚ホホ肉ですが)のフード撮影画像に下の湯気を合成します。

この湯気は煙としても使えるので、今回はこの湯気撮影画像を使用します。

黒バックで事前に撮影しておいた煙でも湯気でも使用可能な湯気のシズル撮影画像です。

これをフォトショップ(CS6使用)でレイヤーをスクリーンにして合成します。

湯気を合成した画像です。ちょっと煙が多すぎなのと、煙の色が白すぎるので、調整します。

煙の画像はマスク処理で部分的に消して調整していきます。

調整後の焼き鳥の料理撮影の画像がこれになります。

手前の串にかかっていた煙を調整して薄くして、煙の色、明るさを調整して、とりあえず完成です。

熱感と言うか、熱さのシズルが5割増し位にはなったと思います。

好みもありますが、ある程度、手前の肉は見せたいと思ってこのように調整しました。

クライアント様の注文次第で調整は変更されますが、フード・料理撮影では、素材が美味しく見える事が最優先です。

炭火にしても、本物を使わずにダミーを透過光で発光させて、見せる方法もあります。(ダミーなので火を使わず、熱くもならずに安全です)それは、次回以降、説明したいと思います。

フード撮影、料理撮影など、食べ物の撮影は未だ研究事項が多い撮影ジャンルですね。

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